本記事ではXM(XMTrading)のロスカットについて、詳しく解説しています。損失許容額の計算方法や証拠金維持率の計算方法も例を挙げて、初心者でもわかりやすく説明しています。取引の際はご自身の口座残高を確認しながら是非ご一読ください。
関連記事:XMユーザーズマニュアル
XMのロスカットの仕組みとは
XMには強制ロスカットの仕組みがあります。証拠金維持率がロスカット水準に達すると保有ポジションが強制的に決済される仕組みで、トレーダーの損失拡大を防ぐためのシステムです。
XMでは、以下のような3段階が設定されています。
- 証拠金維持率50%でマージンコールが発動
- 証拠金維持率20%で強制ロスカットの執行
- マイナス残高でゼロカットが発動
どのような流れなのか、それぞれ詳しく説明しましょう。
証拠金維持率50%でマージンコールが発動
XMでは証拠金維持率が50%に達すると、証拠金維持率が著しく低下していることを知らせるマージンコールが発動します。
マージンコールが発動するとMT4/MT5の取引ツールの残高部分が赤色に変化し、新規注文ができなくなります。証拠金の追加入金もしくはポジションの決済をすることで、証拠金維持率を保つことができます。
証拠金維持率20%で強制ロスカットの執行
続いて、証拠金維持率が20%に達すると強制ロスカットが執行されます。
証拠金維持率が一定の水準を下回った際の損失拡大を防ぐため、XM側から強制的に行われる損切りを強制ロスカットと言います。
複数のポジションを保有している場合、損失額の大きいポジションから順にロスカットが執行されます。また証拠金維持率が一時的にでも回復すれば、残りのポジションは決済されず取引続行が可能となります。
マイナス残高でゼロカットが発動
強制ロスカット発動後更に損失が増え、口座残高を超えた場合にゼロカットが発動されます。
ゼロカットとは、口座残高を超える損をXMが補填する制度です。
ゼロカットは日本の法律では禁止されているため、国内FX会社ではトレーダー側が自分で、口座残高を超える損失分を入金しなければなりません。
ゼロカットは日本の金融庁の管轄外の、海外FX会社ならではの制度といえます。XMはこのゼロカットを採用しているため、口座残高を超える損失は発生しません。
XMで強制ロスカットされるまでの値幅と維持率の計算方法
強制ロスカットやマージンコールは、ポジションの証拠金維持率を基準に発動、執行されます。従って、強制ロスカットされるまでの値幅や証拠金維持率は常に把握しておきたい所です。
ここでは強制ロスカットまでの損失許容pipsの計算方法や、証拠金維持率の計算方法を解説します。
強制ロスカットまでの損失許容pipsの計算方法
XMで取引する際に重視したいのは、強制ロスカットが発動しない範囲内での証拠金維持率で、余裕をもってポジションをエントリーすることです。
ここからは具体的な損失許容額の計算方法や、それをpipsに換算する方法をご案内します。
損失許容額の計算方法
損失許容pipsを求めるには、まず損失許容額を計算しましょう。
有効証拠金 – 必要証拠金 × 0.2 = 損失許容額
例えば有効証拠金10万円、必要証拠金3万円で計算すると、損失許容額は以下の通りになります。
10万円 – 3万円 × 0.2 = 9万4,000円
この場合の許容損失額は9万4,000円です。9万4,000円以上の損失が出ると、ロスカットが執行されます。
損失許容額をpips換算する方法
先ほど算出した9万4,000円を、次はpipsに換算します。計算式は以下の通りです。
損失許容額 ÷ pip値 = 損失許容pips
仮に許容損失額9万4,000円、pip値は2,000円だった場合、
9万4,000円 ÷ 2,000円 = 47pips
ですので、47pipsの逆行で強制ロスカットが発動することになります。
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- pip値の計算方法は?
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pip値とは?計算方法は?
pip値とは、保有ポジションのレートが1pip変動するごとに発生する損益額のことで、以下の計算式で算出が可能です。
pip値の計算方法各銘柄における1pipの価格 × 取引通貨量 = pip値
ドル円の場合、1pip = 0.01JPYですので、「各銘柄における1pipの価格」は0.01となります。
これを2ロット(=20万通貨)保有する場合は「0.01 × 20万 = 2,000」となるので、pip値は2,000円ということになります。複雑な計算ではありませんが、1pipの価格などで迷ってしまうので、pip値はXM公式計算ツールで計算してしまうのがオススメです。
- pip値計算ツールの使い方
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XMpip値計算ツールの計算手順
▼XMpip値計算ツールはこちらをクリックXMpip値計算ツールはこちらをタップ
上記のpip値計算ツールにアクセスしたら、「通貨ペア」「口座の基本通貨」「口座タイプ」「ロット数量」「現在の変換価格」「計算する」をそれぞれ入力して「計算する」をクリックタップください。また日本円で計算結果が知りたい場合は「口座の基本通貨」を「JPY」にしてください。
計算処理の完了後、「ピップ値」の項目に計算結果が表示されます。
「口座の基本通貨」には口座の基本通貨に換算されたpip値が、「決済通貨」には各通貨ペアの右側の通貨でのpip値が表示されます。
証拠金維持率の計算方法
証拠金維持率とは、必要証拠金に対して有効証拠金がどの程度の割合であるかを表すものです。
計算式は以下の通りです。
有効証拠金 ÷ 必要証拠金(複数ポジションがある場合は合計金額) × 100(%) = 証拠金維持率
例えば有効証拠金10万円、必要証拠金3万円で計算すると、証拠金維持率は以下のようになります。
10万円 ÷ 3万円 × 100% = 約333%
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- 有効証拠金の計算方法
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有効証拠金の計算方法
有効証拠金の計算方法は以下の通りです。
有効証拠金の計算方法残高 + ボーナス ± 含み損益 = 有効証拠金
仮に残高5万円、ボーナスクレジットを5万円保有しているとします。
ポジションを保有していない場合は含み損益が発生しないので、残高とボーナスの合計10万円が有効証拠金となります。
そこからポジションを保有し、含み損が1万円発生した場合、有効証拠金は9万円に下がってしまいます。有効証拠金が下がると証拠金維持率が低下するため、強制ロスカットの発動に注意が必要となります。
- 必要証拠金の計算方法
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必要証拠金の計算方法
必要証拠金の計算方法は以下の通りです。
必要証拠金の計算方法取引通貨数 ÷ レバレッジ × 対日本円レート = 必要証拠金
仮にドル円レートが150円とし、ドル円1ロット(=10万通貨)をXMスタンダード口座(=レバレッジ1,000倍)で取引する場合は、以下のような計算式になります。
10万 ÷ 1,000 × 150 = 1万5,000円
必要証拠金に関しては、正確な金額を算出するためXM公式の計算ツールを利用しましょう。
- 証拠金計算ツールの使い方
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XM証拠金計算ツールの計算手順
XMの必要証拠金に関しては、XM公式の証拠金計算ツールで簡単に算出できます。
▼XM証拠金計算ツールはこちらをクリックXM証拠金計算ツールはこちらをタップ
証拠金計算ツールにアクセスしたら、「口座の基本通貨」「通貨ペア」「口座タイプ」「ロット数量」「レバレッジ」「計算する」をそれぞれ入力して「計算する」をクリックタップください。
日本円で計算結果が知りたい場合は「口座の基本通貨」を「JPY」にしてください。
計算処理の完了後、「必要証拠金」の項目に計算結果が表示されます。
▼1ロットごとの証拠金リストはこちら
関連記事:XM全銘柄の必要証拠金一覧
XMで強制ロスカットを回避する方法
強制ロスカットが執行されると口座残高の大半を失うことになりますが、証拠金維持率を20%以上で保っていれば強制ロスカットになることはありません。
そこで、強制ロスカットを回避する方法を以下5つご紹介します。
- 口座へ追加入金、または資金移動する
- XMポイントを活用する
- ポジションの一部を決済する
- 両建てする
- 含み損のポジションを損切りする
口座へ追加入金、または資金移動する
まずは口座への追加入金、または資金移動することで強制ロスカットを回避できます。有効証拠金が増え、証拠金維持率が上昇するという一番シンプルな回避方法です。
但し入金方法によって、口座反映時間が異なる点に注意が必要です。
▼XM各入金方法と反映時間については、以下の記事で解説しています。
関連記事:XM入金方法のご案内
XMポイントを活用する
XMポイントを活用して強制ロスカットを避けることもできます。
取引する毎に貯まっていくXMの独自のポイントです。このXMポイントはボーナスクレジットに変換できるため、証拠金として取引に活用することができます。
但しKIWAMI極口座とゼロ口座は、XMポイント対象外の口座です。スタンダード口座とマイクロ口座のみ獲得、利用できるのでご注意ください。
ポジションの一部を決済する
ポジションの一部を決済することで、必要証拠金が減り、証拠金維持率が上昇します。
複数のポジションを保有している場合は、その一部を決済することで必要証拠金を減らすことができます。ポジションを一つしか保有していない場合でも、部分決済を行うことで強制ロスカットの危険性を減らすことが可能です。
両建てする
両建てすることで証拠金維持率を一定に保つことができ、強制ロスカットを回避できます。必要証拠金が0になり、余剰証拠金が増え含み損も固定されるためです。
しかしXMでの両建てには以下の禁止事項があります。禁止事項を行うと、ペナルティの一環としてゼロカットが適用されない場合があります。ゼロカットされないだけでなく、口座凍結や出金拒否の可能性もあるので絶対にやめましょう。
- XM内の複数口座間で両建て
- XMと他の海外FX会社での複数口座間で両建て
- グループで複数口座を利用しての両建て
- 裁量取引(アービトラージ)目的の両建て
禁止事項はXM会員ページで確認できるのでご一読ください。
▼XM会員ページはこちらをクリックXM会員ページはこちらをタップ
禁止事項の確認手順は以下の通りです。
-
XM会員ページトップ画面の左側「さらに表示する」を選択します。
「サポート」の中の「質問する」を選択します。
「法的文書」を選択すると、XMの規約を確認できます。
-
XM会員ページトップ画面の左上の三本線のメニューを選択し、開きます。
「さらに表示する」を選択します。
「サポート」の中の「質問する」を選択します。
「法的文書」を選択すると、XMの規約を確認できます。
含み損のポジションを損切りする
強制ロスカットになる可能性がある場合、早めに含み損のポジションを損切りすることも賢明な判断です。
また、ポジションを保有する前に「ここまでレートが逆行したらポジションを閉じる」という損切りポイントを自分で決めると、損失の拡大を防ぐことができます。
XMのロスカットに関するFAQ
よくあるご質問をまとめます。
XMでロスカットされたらペナルティはありますか?
XMでロスカットされても、ペナルティは特にありません。入金して証拠金維持率が回復すれば、取引再開が可能となります。
XMで証拠金不足になったらどうなりますか?
証拠金不足になると新規注文やポジションの保有ができなくなります。また証拠金維持率が50%になるとマージンコールが発動、20%で強制ロスカットの執行、マイナス残高ではゼロカットが発動されます。
証拠金不足にならないために、口座の残高は常にチェックして、必要に応じて入金するなど管理を徹底しましょう。
XMのロスカットは回数制限がありますか?
XMのロスカット、ゼロカットシステムには回数制限はありません。証拠金維持率が20%になると何度もロスカットが執行され、口座残高がマイナスになればゼロカットされます。
XMのロスカットにルールはありますか?
強制ロスカットは証拠金維持率は20%になった時点で執行されます。複数のポジションを保有している場合は、損失額の大きいポジションから順にロスカットが執行されるのがルールです。また証拠金維持率が一時的にでも回復すれば、残りのポジションは決済されず取引続行が可能となります。
XMの証拠金維持率の計算方法を教えてください。
証拠金維持率の計算式は以下の通りです。
有効証拠金 ÷ 必要証拠金(複数ポジションがある場合は合計金額) × 100(%) = 証拠金維持率
計算例などは本記事内の証拠金維持率の計算方法をご参照ください。
関連マニュアル
所在地:No.50 12F-3, Chenggong Rd, North District, Tainan City, Taiwan
統一番号:No. 24917404
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